アズED お別れ妄想 先生編

彼女のそれは、ほんの少し俺の唇に触れただけで離れていってしまった。 瞬きの間もない、掠めるような口付け。 けれど彼女は満足そうに微笑み、 「餞別に貰っていくよ。  これで、十分だから。」 気付けば、彼女の姿は視界から消えていた。 ああ、なんて、欲の無い。 求められればもっと抱き締めてあげられるのに。 もっと、熱を分け合うことだってできるのに。 たったあれだけのもの。あれだけの触れ合いで十分だと言ってしまうだなんて。 こちらは眩暈がする程求めているというのに もっと、もっともっともっと。 …尤も、あれ以上を求められるようなことがあれば、もう二度と離せなくなるなんてことは、 誰に言われなくても自分自身が一番分かっているのだけれど。 「―…欲求不満かなぁ。」 彼女との別れを目前に吹き荒れる嵐を、そんな言葉で抑えようとした。 ++++++++++++++++++++++++ …という話を、膨らまして書きたいなぁ〜なんて。 アズは軍人としてのアレコレには物凄く貪欲な分、レックスに関しては、あまりにも要求しなさすぎるようなイメージです。 求め方が分からないというか。 その分一度甘え方が分かったら、天然だろうが策略だろうが、てんてーを振り回すくらいになって頂きたいのですが、ね!